古典ミステリーを読むと「この本」は2倍楽しめそうです

趣味の本
なゆた
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小西マサテル作「名探偵のままでいて」の紹介です。

なぜ今「名探偵のままでいて」を読んだかというと、本屋さんに文庫本がいっぱい置いてあったからです!
この作品は、第21回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品です。
「物語は紫煙の彼方に」というタイトルでしたが、「名探偵のままでいて」というタイトルで発刊されたようです。

『このミステリーがすごい!』は、宝島社が主催するミステリー小説の賞のことです。毎年、注目のミステリー作品がランキングされ、読者にとっておすすめの作品を紹介しています。ミステリー好きの方には必見の賞と言えそうです。ちなみに、第22回は白川尚文作「ミイラの仮面と欠けのある心臓(仮題)」でした。

さて読んでみて

それぞれの話にかかわるミステリー作品が出てきます。アガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、江戸川乱歩、さらには古畑任三郎など、ミステリー好きなら一度は聞いたことがある作家や作品名がぞろぞろ出てきます。自分では読んだことがない作品もありましたので、これを機会に読んでみたいと思わせてくれました。

この作品の名探偵は「おじいちゃん」です。おじいちゃんは、安楽椅子探偵さながら現場に赴くことなく、書斎にいたまま、おじいちゃんの孫から与えられた情報を頼りに謎を解いていきます。このとき、「煙草を一本くれないか」という決めセリフとともに、「物語」という名の推理を始める様子は、読んでいて感動しましたし、安楽椅子探偵であることに、ちょっぴり悲しくもなりました。

第1章から終章に至るまで、伏線が書かれています。それぞれの章は別々の話ですが、終章に向けてそれぞれちりばめられた事柄がつながっていきます。1回目はそのまま通り過ぎてしまったところがあったので、2回読むことになってしまいました。

なゆた
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「名探偵のままでいて」の続編「名探偵じゃなくても」も発刊されているので、そちらも読みたいと思います。